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キャリアアップと出産どちらを優先すべき?

出産適齢期とは

2013年頃に、少子化対策の一つとして「女性手帳」を配布することが検討されたというニュースが流れました。

この女性手帳というのは、女性にとっての妊娠適齢期について女性に啓蒙をする目的で作られるものとして、一時大批判を受けました。
少子化の責任を女性に一方的に押し付け、さらに出産しない女性を責めるかのような施策は全く容認できるものではなく、結局手帳の配布はなくなったのです。

ただ、方法はまずかったにしろ、女性に出産をコントロールするための知識を教える機会を持ってもらうということは社会的に意義のあることです。

近年では50代、60代で出産をした有名人のニュースが伝えられるようになっており、あたかも高齢になってもいつでも出産のチャンスがあるかのような誤解を与える風潮があります。
しかし女性にとっての出産適齢期は20代であることは間違ない事実であり、35歳を超えてからの初産になると、出産のリスクは急上昇してしまいます。

逆に若すぎる10代の頃は骨盤が成長途中であることから妊娠が不安定になりがちであり、出産後に骨盤の歪みなど深刻な後遺症が残る危険があるのです。

キャリアアップ派の意見、出産派の意見

実際に出産を経験する女性についての統計を見てみると、第一子の平均出産年齢は30.6歳となっています。
第二子の平均は32.4歳、第三子は33.4歳というふうに、30代前半までに出産をする人が多いことが分かるでしょう。

女性の社会進出と出産年齢は大きな相関関係があり、特に大学を卒業してから新卒で企業に就職をしたキャリア女性にとっては、貴重な仕事を覚え始める20代中盤~後半に妊娠や出産をすることが難しいという意見が聞かれています。
一方で自分のライフスタイルを優先して20代のうちに出産を終える人もいますが、その場合は職場で「自分勝手な理由で育児休業を取得して周りに迷惑をかけて」といった批判を受けるようなこともあるようです。

しかし産休・育休は法律で定められている権利である以上、それを取得することについて、本人を職場の事情で批判をするということは本来的には的外れであると言えます。
20代で出産をする人の意見としては、批判すべきは自分ではなく職場の管理環境である、ということになるでしょう。

結論は自分のライフスタイル次第

理想を言えば、女性が自分の考えるタイミングで妊娠や出産をすることができ、かつそれを周囲が支える世の中になるべきでしょう。

現状ではどれが正解というものはなく、自分でどういったライフスタイルにするかを考えた上で、周囲に理解を求めていくということが一つの結論になってきます。

そのためには、女性だけでなく男性もより多くこの問題について当事者意識を持って、話し合いをしてくれることが大切になってきます。